2020年までにノンフィクション100冊マラソンを達成したいなと考えています。

以下は、マラソン本のインデックスです。1件当たり、600字から800字くらいまででコンパクトに感想を書きたいと思います。2018年は、60冊目まで何とかいければと思います。23冊目:杉田俊介『宇多田ヒカル論』(2018.1.4) 24冊目:トルーマン・カポーティ『…

三歩後退一歩前進シリーズ

よく言われる「つまらない私語り」ですが、不惑を迎え、自らを振りかえることにしました。また、日々の生活で考えたこと、改善していきたいことも書いていきたいと思います。自らの怠惰に喝を入れ、愚かさで滅び行く社会の中でも、快活に生きていける足掛か…

批評ミニアルバムメイキング

【書いたもの】 「【映画評】<映画>と<映像>のリミットを往還する―ジャハール・パナヒ『これは映画ではない』『人生タクシー』論」(前編)(後編) 「【ロング書評】ジャック・デリダ『アーカイヴの病』を読む」(前篇)(後篇) 「沈黙、発話、発達~…

追われゆく坑夫たち

年度末&年度始めと忙しく全く本が読めませんでした。ただ、社会人ならこのような時期があるのは仕方ありません。ぼちぼちでも本が読める環境に感謝して、再スタートです。日本の代表的な記録文学もコツコツ読んでいきたいと思っています。 追われゆく坑夫た…

沈黙、発話、発達~映画『デトロイト』を活動理論で読み解く(後篇)

(中篇はこちらから) tsubosh.hatenablog.com 2 映画『デトロイト』を活動理論で解読する 映画『デトロイト』は、1967年にデトロイトで起こった「デトロイト暴動(反乱)」(Detroit riot)を描いた映画である。ただ、その暴動(反乱)の全体像を描くとい…

沈黙、発話、発達~映画『デトロイト』を活動理論で読み解く(中篇)

(前篇はこちらから) tsubosh.hatenablog.com 1.2 『拡張による学習』 拡張による学習―活動理論からのアプローチ 作者: ユーリアエンゲストローム,Yrj¨o Engestr¨om,百合草禎二,庄井良信,松下佳代,保坂裕子,手取義宏,高橋登,山住勝広 出版社/メーカー: …

沈黙、発話、発達~映画『デトロイト』を活動理論で読み解く(前篇)

本稿では、フィンランドの教育哲学者ユーリア・エンゲストローム(Yrjö Engeström)が提唱する文化-歴史的活動理論(本稿では「活動理論」と短縮します。)について『拡張による学習』を中心に紹介するとともに(前・中篇)、2018年1月に日本公開された『デ…

南方熊楠

ノンフィクションマラソン25冊目は、南方熊楠の概説書(新書)です。 南方熊楠 - 日本人の可能性の極限 (中公新書) 作者: 唐澤 太輔 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2015/04/24 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る 熊楠の在り方は、…

結果が出ました

シリーズ前回、「自分への戒め」のため点数を書くと言った行政書士試験の結果が出ました。結果は300点満点中192点で「合格」でした。実勉強期間が9月からと2か月強だったためあまりよい点数ではありませんが、2か月固めて勉強するよい機会となりました。 想…

デトロイト

キャサリン・ビグロー監督の『デトロイト』を見てきました。 『デトロイト』予告編/シネマトクラス この映画は、1967年夏にアメリカ合衆国デトロイトで起きた暴動を描いた映画です。映画の始めはデトロイトで起きている暴動をニュース映像などを使って<外…

冷血

ノンフィクション24冊目は、ノンフィクション・ノベルの代表作、トルーマン・カポーティの『冷血』です。お正月休みに一気に読みました。 冷血 (新潮文庫) 作者: トルーマンカポーティ,Truman Capote,佐々田雅子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/06/28…

宇多田ヒカル論

少し時間があいてしまいましたが、ノンフィクションマラソン23冊目です。このペースで大丈夫なのでしょうか…。さらに「ノンフィクション」というものの境界もわからなくなってきていますが、今回はポピュラー音楽の批評本です。 宇多田ヒカル論 世界の無限と…

ノンフィクション100冊マラソン(~2017年)【倉庫】

1冊目:澤地久枝『密約』2冊目:斎藤茂男『父よ!母よ!』3冊目:コリン・コバヤシ『ゲランドの塩物語』4冊目:河上肇『貧乏物語』5冊目:NHK「無縁社会プロジェクト」取材班『無縁社会』6冊目:杉山春『移民還流』7冊目:ラビア・カーディル『ウイグルの…

【ロング書評】ジャック・デリダ『アーカイヴの病』を読む(後篇)

(前篇はこちら) tsubosh.hatenablog.com 3.『アーカイヴの病』読解 デリダは様々な引用や比喩を使い『フロイトのモーセ』への批評を複雑に構成する。ここでは細かな分析に立ち入らず、あえて論の大枠を図式的に説明していきたい。 (1)アーカイヴの「ア…

【ロング書評】ジャック・デリダ『アーカイヴの病』を読む(前篇)

1.はじめに この記事(前編・後編)は、ジャック・デリダ『アーカイヴの病』の少し長い書評(紹介)である。 アーカイヴの病〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス) 作者: ジャック・デリダ,福本修 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 2017/01/24 メディ…

【映画評】<映画>と<映像>のリミットを往還する―ジャハール・パナヒ『これは映画ではない』『人生タクシー』論(後編)

前編はこちら。 tsubosh.hatenablog.com 2.『人生タクシー』 (a)内容と形式 Yahoo! Japanの映画ページでは、『人生タクシー』は次のような紹介がされている(2017年12月時点)。*1 カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界三大映画祭での受賞経験を持つ名匠ジャ…

【映画評】<映画>と<映像>のリミットを往還する―ジャハール・パナヒ『これは映画ではない』『人生タクシー』論(前編)

この記事(前編・後編)では、『チャドルと生きる』(2000年、英語題:The Circle)、『オフサイド・ガールズ』(2006年、英語題:Offside)などの作品で知られるイランの映画監督、ジャハール・パナヒが制作した『これは映画ではない』(2011年、英語題:This…

ドキュメンタリーは格闘技である

いろいろやっていて少し更新が滞りました。ノンフィクションマラソン22冊目は『ドキュメンタリーは格闘技である』です。 ドキュメンタリーは格闘技である: 原一男 vs 深作欣二 今村昌平 大島渚 新藤兼人 (単行本) 作者: 原一男 出版社/メーカー: 筑摩書房 発…

イベント行ってきました①(17年10月14日、15日)

10月14日、15日と次のイベントを聞きに行ってきました。 〇哲学と映像の「存在論的転回」@ゲンロンカフェ(10月14日) genron-cafe.jp 〇「柳澤壽男・障がい者ドキュメンタリー傑作選」2本立て上映+トーク@UPLINK FACTORY(10月15日) 【News】10/15(日…

批評ミニアルバム_メイキング1

政治情勢が動いていますが、私は変わらず自分のことを語り続けています(笑)。1本目の批評ミニアルバムラインナップについて決めました。比較的長い記事は、いずれも映画評にしようと思います。ノンフィクションマラソンも、本企画と連動させたいと思ってい…

三歩後退一歩前進(その7)

11月中旬まで更新しないと書いたのですが、早速、前言撤回して書いてしまいます。今回は、思い込みはいけないという話です。 大学院で行き詰まり(いや「息詰まり」といった方が正確でしょうか)、就職することにしたのは20代も後半の頃でした。ただ、就職す…

三歩後退一歩前進(その6)

前回の記事で「『勉強の哲学』をきちんと読み終える」と書きました。最近、仕事関連の勉強に忙殺されていたため、やっと連休中に読むことができました。読み始める前はどんな本なのか一抹の不安がありましたが、筆者の誠実な姿勢に共感を覚えました。また、…

映画の奈落

ノンフィクションマラソン21冊目は『映画の奈落』です。今回は記事自体は短いです。 映画の奈落: 北陸代理戦争事件 作者: 伊藤彰彦 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2014/06/02 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (8件) を見る 滅法面白いノンフィ…

サンシャイン水族館

8月25日に、職場の同僚とサンシャイン水族館に行ってきました。とても良かったのですが、一人では行くのはハードルが高いかなと…。写真を数枚撮りましたので、記念に貼り付けておきます。今年の夏ももう終わりつつあります。

三歩後退一歩前進(その5)

前回の「三歩後退一歩」シリーズ記事の最後に、「自分の問題意識をたどり直し、きちんと専門領域を決め、1本、論文(的なもの)を書く」ことが、私のオプセッションとして憑りついていることを紹介しました。このオプセッションという言葉でいつも思い出すの…

ぼくらはガリレオ

ぼくらはガリレオ (岩波現代文庫) 作者: 板倉聖宣 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2011/01/15 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (3件) を見る 自分の住んでいる国の産業や科学が外国よりもとても遅れているときには、外国の産業や科学…

謀反の児

ノンフィクション100冊マラソン19冊目は、宮崎滔天の評伝です。 謀叛の児: 宮崎滔天の「世界革命」 作者: 加藤直樹 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/04/21 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 要するに彼ら[宮崎弥蔵・寅蔵]は、福沢流…

三歩後退一歩前進(その4)

随分と若い友人に「デリバリーお姉さんNEO」というドラマが面白いと紹介されていたのを思い出し、Gyaoで見てみました。無料放送されていた第1話と第3話を見たのですが、第3話にちょっと考え込んでしまいました。私は、今では太ってコロコロしていますが、昔…

ナチスドイツと障害者「安楽死」計画

ノンフィクションマラソン18冊目は「ナチスドイツと障害者『安楽死』計画」です。重い、しかし大事なテーマです。 【新装版】ナチスドイツと障害者「安楽死」計画 作者: ヒュー・グレゴリー・ギャラファー,長瀬修 出版社/メーカー: 現代書館 発売日: 2017/01…

三歩後退一歩前進(その3)

前回の続きです。 私は、中学受験組だったので、塾には小学高学年から行っていました。ずっと行っていた塾は河合塾です。※以下、河合塾の宣伝の意図はないので御承知おきを。 当時の私には、河合塾が、大学だけでなく、知の世界への予備校でした。学校で教え…