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マイ・ネーム・イズ・ジョー

『マイ・ネーム・イズ・ジョー』(ケン・ローチ監督)を見た。

この監督、イギリスの貧困と福祉をテーマとしているのだが、何よりもラスト・シーンがすばらしい。救いを呈示するわけでなく、現実はこんなきついんだよと呈示するわけでない。問いの投げかけで終わっている。

ラストで、主人公の男女二人が同じ方向に向かって歩き、女が男より先に行き振り返る。男が追いつこうとすると、女が先にゆっくりと歩き出す。実は女が福祉職員で、男がアル中で女に世話を受けているのだが、両者の間には愛が芽生えている。しかし貧困の差という壁が存在し、結婚は不可能かと思われる。

さあ、二人はどうなるのか、この社会をあなたをどう思うのかという問いが最後に見ている人に問いかけられる。