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抹消という行為

ロバート・フィスクイラク戦争後のイラクの状況について下のように書いています。図書館で働いている人間として沈痛な気分になります。アメリカは積極的に略奪行為を止めなかったらしいです。中東の帝国主義の歴史を、アメリカが抹消したがっているのではないかとかんぐりたくなります。

http://smile.poosan.net/mangamegamondo/annex/fisk/index.htmlより

「いわば昨日(4/14)は、焚書だった。最初に略奪者がやって来て、次に放火魔がやって来る。それがバグダッドの略奪の最終章となった。イラクの古代王朝の文書を含むオスマン帝国時代の計り知れない価値がある歴史的書物が収められた国立図書・公文書館は、3000度の熱で灰に変わってしまった。続いて宗教基金省のコーラン図書館に火がつけられた。
私は略奪者たちを目撃した。10歳にもならない男の子からイスラムの戒律に関する本を取り返そうとすると、略奪者の一人が私を罵倒した。イラク史の灰の中、外で風に吹かれているファイルをみつけた。それはアラビアのロレンスのためにトルコに対するアラブの反乱を開始したメッカ大守、フセイン※と、バグダッドオスマントルコの統治者との間で取り交わされた手書きの往復書簡だった。」
(Robert Fisk: Library books, letters and priceless documents are set ablaze in final chapter of the sacking of Baghdad)