伝わる・揺さぶる!文章を書く

『伝わる・揺さぶる!文章を書く』(山田ズーニー著 PHP新書)
を読んだ。



これは名著です。

今まで読んだ文章読本に比べて群を抜いています。



今までの文章読本は、

いかに誤解されない正確な文章を書くか、

その技法それ自体を説いた本が多かったと思うのですが、

この本は、文章技法が持つ効果、文の作者と読者の関係、

そして何よりも、

「あなたはなぜこのような文章を書くのかを考えよう」という

動機付けの要素を大事にしている点で、他書を抜いています。



なぜ表現力を磨く必要があるのか、

山田さんはこんな風に書いています。



「『相手に好かれて結果を出すだけなら、

もっとラクな方法がありますよね。

山田さんは何を苦しんでいるでがんばっているのだろう?』

Jさんの質問に、私はポカンとした。

(・・・)

自分の想いを語れば、孤立する。

自分の考えで行動すれば、打たれる。

そのどこが自由なのかと言う人がいるかもしれない。

でもそれは、他ならぬ自分の内面を偽りなく表し、

自分として人に関わって、得た結果である。

自分を偽ることなく外界と関わっていけるということは、

きわめて自由なことだと思う。



では、自分を偽りさえしなければ人を踏みにじってもいいのか?

孤立してもいいのか?

そうではない。



だからこそ、早いうちから、

自分の意思を表現し、打たれ、

失敗を体の感覚にやきつけていかなければならない。

表現力を磨き、成功体験を重ね、

自分の意志で人と関わっていけるようにしていくのだ。

そういう自由を私は欲しい。

そのための思考力・表現力の鍛錬なのだ」

(p218-219)



書くことはエンパワーメントである、

そして調べることも。

そんなことを考えてしまった。