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自由の新たな空間

『自由の新たな空間』(ガタリ・ネグり著 世界書院版)
を読みました。

読む前から抽象的な文章だとつらいなと思っていましたが、予感的中できつかったです…。ただこれは本のせいではなく、最近の自分の嗜好性のせいかもしれません。

この本は、80年代に書かれ、冷戦下の中でどのような社会運動が可能かがまとまった考察というより、断片的に記述されています。

断片的とは下の記述のように。

「要約しよう。来るべき運動には、5つの任務がある。賃金労働の具体的定義、労働時間に解放とその自律的コントロール。国家の抑圧的機能に抗する永続的闘争。平和の建設。そして、これらの任務を責任をもって引き受けることができる闘争機械の組織化(p141)

上記の提言、よいのですが、それぞれ具体的に考えていかないと、このような記述を取り上げて議論をしても大雑把すぎてあまり意味のある議論とはならない気がします。例えば、残業の話とか、成果主義の話とか、現在生じている問題へと具体的に取り組むなかでしか上記の断片的な記述は生きてこない気がするのです。

今、自分はやはりミニルポです。