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グラムシ関連2冊

グラムシ・セレクション (平凡社ライブラリー)
20世紀の意味

経済的決定論を超え、政治や文化の重要性を唱えるグラムシ。古びていないどころが、かなり新しいと感じました。

たとえば下の箇所を読んだとき、正規雇用非正規雇用のことを連想してしまった。(文脈は違うかもしれないけど)

プロレタリアートは、階級としての統治能力を身につけるためには、あらゆる同業組合的残滓やあらゆる偏見もしくは労働組合的外皮を脱ぎ捨てなければならない。それは何を意味するのか。それは職業間の差別の克服が必要なだけでなく、農民ならびに都市のいくつかの職種の半プロレタリアートの信頼と同意を獲得するために偏見を克服し、労働者階級のなかにも存続しうるし、また存続しているある種のエゴイズムに打ち勝つことも、また必要であるということを意味する。(p280)

『20世紀の意味』はグラムシ研究家による現状分析の書。