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人間不平等起源論

『人間不平等起源論』(ルソー著 岩波新書)を読みました。

昔、フランス関係の学科にいたのにルソーは初読(←コラコラ)。感想は「やはり古典はおもろい」。とにかく思考に勢いがあって文章が波打っている感がある。ここまで徹底して進歩や社会、法律を悪としてとらえた本はない。ラディカル=根底的な思考の例だと思う。

不平等は自然状態においてはほとんど無であるから、不平等はわれわれの能力の発達と人間精神の進歩によって、その力を持つようになり、また増大してきたのであり、そして最後に、所有権と法律との制定によって安定し正当なものとなる。(p130)