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(月3回以上更新目標)

8月第1週;東生駒・ずばり東京

[雑感]
今週、はじめて東生駒駅付近を歩きました。帝塚山大学付近を歩いたのですが、生駒駅まわりより店が多くて、今後なにかと重宝しそうです。

[文庫]
今週は、またまた用事で、先週までとうって変って、出版業について調べていました。その内容についてはまた別の機会に回すとして、今週は開高健の『ずばり東京』を読んでいました。

ずばり東京―開高健ルポルタージュ選集 (光文社文庫)
ずばり東京―開高健ルポルタージュ選集 (光文社文庫)
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この『ずばり東京』は、東京オリンピック(1964年)直前の東京の様々なポイントのルポルタージュです。高度経済成長の只中の、バイタリティあふれる東京が軽妙なタッチで書かれるかとおもいきや、自分が感動したポイントは、東京から失われていくものを開高が記述した点でした。

縁日のおじさんのこんな言葉を開高は拾っています。

ヘビだのガマだのって時代じゃないんですよ。今は堅い物でなきゃ売れない時代なんですね。植木だの金魚だのは昔と変わりませんが、インチキはだめなんです。(中略)町に空地がなくなって縁日をする場所も少なくなったし、全体、ゆとりがなくなりましたね。(p337)

己を振り返ると、屋台が出るお祭りが、自分が成長するにつれ、地域でどんどん失われていった気がします。この時期は盆踊りがあるけど、ほんとに行っていないな。

[日本語]

『ずばり東京』から日本語レッスンです。
●おためごかし…人のためにするように見せて、実は自分の利益を図ること
●人いきれ…人が多く集まったときに、からだから出る熱でむんむんすること
●軒忍(のきしのぶ)…風鈴などにつけるシダ類の一種
常磐津(ときわず)…浄瑠璃の一派
●三十一字(みそひともじ)…和歌のこと