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(月3回以上更新目標)

8月第2週;今週はやはり・出版業界の危機と社会構造

[雑感]
今週はやはり酒井さんの逮捕ですね。1週間、えっ、えっという展開でした。また今日、はじめてサルバトーレというお店に行きました。

http://r.gnavi.co.jp/k108100/

名古屋にもある(はず)ですが、のれんをくぐったことがなかったので、こんな店なのかという感じです。

[書評]
ある用のために、出版業界について調べるため↓の本を読みました。
出版業界の危機と社会構造
出版業界の危機と社会構造
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筆者の特徴は、最近の若者は本を読まないというような精神論を一切ぶたず、出版業界の”構造的”な要因を捉えようとするところにあります。

両書を通じての主張は、戦後長く続いてきた再販委託制というルールが、世の中の動きと齟齬を起こしたために、出版不況が生じたというものです。もちろん再販委託制だけが取り上げられているのではなく、(ベタではありますが)読書離れなども出版不況の原因の1つとして指摘されていますが、著作のなかでは脇役に留まっています。

しかし構造的に捉えられた出版業界は、決してわかりやすいものではありません。出版業界のもの(本)の動きはわかりやすいのですが、お金の動きがどうなっているのか、何度読んでもわからないというのが率直な感想です。私自身が会計に明るくないというのもありますが。ただ出版業界が、相当「やばい」というのは伝わってきました。

再販委託制度が、どのように出版不況を引き起こしているか、私自身が明晰・簡潔に書けないというところから、上部構造(制度)と下部構造(お金)との連関が、私自身、まだ見えていないのかなとも思います。

ps (完全とはいえないまでも)外部者としては、正味(卸原価)、ショタレ本(破損本)、ゾッキ(新古書)といった独特の用語群に戸惑いました。