図書館雑誌9月号・10月号

そこで『図書館雑誌』9月号・10月号をチェックしました。
チェックした記事は以下の通りです。若干のコメントとともに。


■9月号


●根本彰「図書館情報学検定試験の実施計画について」
http://current.ndl.go.jp/node/14706
いろいろ考えされられました。
実務は知識を超えるのだけれど、前提となる知識がないと
実務が回らないのも経験済みです(笑)。
メリトクラシー原則が働かない教育制度は社会的力をもたない」(p.643)、
だから試験を、という展開はわかりますが、どうでしょう。
試験ときくとびくっとするのはわたしだけ?
(参考)メリトクラシー
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E1%A5%EA%A5%C8%A5%AF%A5%E9%A5%B7%A1%BC
●西野一夫「大詰めを迎えた新過疎対策法制定への動き」
これも面白い記事。別の記事で面白さを説明します。


■10月号


●図書館での政党のマニフェストの提供について
図書館ではマニフェストを閲覧に提供する行為は
公職選挙法142条2に違反するとのことです…。
●特集:都道府県図書館のこれからに、前田章夫「都道府県立図書館がなすべきこと」
http://current.ndl.go.jp/node/15010
この記事にこのような部分があります。

一般的に行政システムにおいては、
市町村と郡道府県との二重行政は行わないことが原則となっている。
そして都道府県に求められるのは、主として広域行政機能と
補完機能であり(…)(p.687)

ここから都道府県立図書館は、市町村立図書館の支援・調整業務が
主要な役割としてあるのだという話となります。
ある意味当たり前で、言い古されてきた話なのですが、
これを読んではっと思ったのは、この考え方は、
原理として「補完性の原理」に近いのではということです。
(参考)補完性の原理
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%9C%E5%AE%8C%E6%80%A7%E5%8E%9F%E7%90%86
片や、先の過疎対策法の論文のなかには、
ナショナル・ミニマム」という用語がでてきます。
過疎地域に図書館が設置されないのは、
ナショナル・ミニマムに反するという論理です。
(参考)ナショナル・ミニマム
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CA%A5%B7%A5%E7%A5%CA%A5%EB%A5%DF%A5%CB%A5%DE%A5%E0
補完性の原理」にせよ「ナショナル・ミニマム」にせよ、
今後、この数年、確実に話題となるものです。
地方自治の動きも図書館と無関係ではないということを痛感しました。
●宮下涼子「沖縄県立図書館における郷土資料の収集」
これも面白い記事。沖縄戦により郷土資料が焼失したため、
寄贈によって蔵書構築を行っているとのこと。