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政治神学

政治神学

政治神学

これを読んだのは、シュミットの議会制民主主義批判に興味があったため。カール・レーヴィットがいうように、無茶な論理展開の箇所が散見されるけど、ところどころ「はっ」とさせる記述がある。たとえば、以下の引用を「内在性(全体性)」批判として読み替えてみてください。あれま、かなり現代哲学に接近していることがわかります。

現代国家理論の重要概念は、すべて世俗化された神学概念である。(…)例外状況は、法律学にとって、神学にとっての奇蹟と類似の意味を持つ。(…)啓蒙思想の合理主義は、いかなる形での例外事例をも否定した。したがって反革命の保守著述家の有神論的確信は、有神論的神学との類推によって、君主の人格的主張を、イデオロギー的に支えようと試みることができたのである。(p.49-50)