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わたしは、ダニエル・ブレイク


『麦の穂をゆらす風』などのケン・ローチ監督作!映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』予告編

見過ごしていた作品をやっと見ることができました。ケン・ローチの主題である行政システムと人間の尊厳との間の相克の問題に真っ向から向き合った作品で、素晴らしかったです。特にフード・バンクのシーンが、印象に残りました。

作品の本題からは逸れるのですが映画を見て感じたことは、この時代、対行政のリーガル・サービスが必要とされているのではないか、ということです。この映画の中では、様々な手当の支給を防ぐため、福祉当局(といっても民間委託されているのですが)が煩雑な手続を要求します。それは、申請に訪れた人の尊厳を傷つける一種のハラスメントになっています。申請者側を法的にサポートする人が早くに現れれば、あんなラストにならなかったのにと感じた次第です。

今、理由あって行政法関連の勉強をしようと思っているので、映画の中で描かれる行政への申請、再審査などのシーンに心がざわつきました。