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(月3回以上更新目標)

航路を守る(20年8月その2)

皆様、お元気ですか。まだまだ暑い日が続きますね。

相変わらず散歩は続けていて、先日は、王子神谷駅から川口駅まで歩きました。写真はその際渡った新荒川大橋です。荒川って大きな川なんですね。確かにこの川が氾濫するとヤバいです。歩いてみて実感しました。

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さて、最近、「誰がハマーショルドを殺したか」という映画をみました。

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すごく面白い映画です。国連事務総長を務めたハマーショルドは、アフリカで飛行機事故によりその命を落としたとされていたのですが、監督はこれが事故死ではなく暗殺ではないかと考え調査を始めます。その調査の過程で、とんでもない事実が見えてきます。現在、Black Lives Matter運動がアメリカをはじめ世界中で起こっていますが、それにもつながる視点を持った映画です。この映画は陰謀論やフェイクドキュメンタリーの風味を漂わせています。ただ、これは細かい事実の誤りを突かれ問題の深刻さ自体を葬り去られないための監督なりの工夫だと思います。

 さて、必要があって新型コロナ関連の本を読んでいるのは以前書いたと思いますが、最近は通勤時間帯でさくっとこの本を読んでいました。

コロナ時代の哲学

コロナ時代の哲学

 

前者の本については、月並みですが、AIやGAFAについて書かれた箇所が興味深かったですね。本の最後に掲載されているクルーグマンの補遺は、現在、アメリカを覆う病の重篤さに気づかせてくれます。後者の本については、大澤氏の論文自体は正直あまり面白くなかったのですが、後の対談は興味深かったです。特にジョルジョ・アガンベンの思想に関する印象を語るところに教えられました。大澤真幸さんは理論肌の社会学者として知られていますが、理論肌というより対談相手として光るものがあるのではないかと秘かに思っていたのですが、またもやその感を強くしました。

秋になり、日本社会は徐々に動いていく(傾いていくといった方がよいのかもしれません。)のではないかと思いますが、まっとうに生きていきましょう。