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高学歴ワーキングプア

遅ればせながら『高学歴ワーキングプア』を読みました。

この本で書かれていることを、私はほとんど知っていました。というのも私自身も「高学歴ワーキングプア」予備軍だったからです。(知らなかった点は、新興私立大学で、学生の大学院への勧誘活動が組織的に行われたということでした)

私は精神的に脆かったせいで、早めにアカデミシャンの道から路線転換したのですが、私より優秀で頑張っている人が報われない現状を見ると暗澹たる気分にさせられます。前のエントリ(1月17日)でも書いたことと関連するのですが、「社会のなかに研究活動をどう位置づけるのか」、「社会のなかで研究者をどう活かしていくのか」、ということが、私にとって根元にある重要なテーマです。縁あって社会教育に関係する仕事を得ていますので、大学という狭い世界だけでなく、もっと広い視野を持って、いろいろ考えていけたらと思っています。

大学院の惨状を書いている第4章までより、これからのヒントとなる第5章からの方が、私には参考になりました。