- 作者:渡邊 洋子
- 発売日: 2002/09/18
- メディア: 単行本
学歴というブランドはいわんをや、学校教育で学んだ知識さえもが急速に陳腐化するなか、社会に出てからの学びの重要性は増してきている、と私は考えています。
ただオトナの学びは単に知識を得ることだけでなく、社会の課題をどう解決していくかというような課題解決型の学びも含まれます。学校教育は、いわば明快な「答え」を探ります。しかし社会はそんなに簡単に「答え」を身にまとうことはできません。「答え」の方向に向かい、互いに学びあい、地道に合意形成していくこと、これがオトナの学びだと考えています。
そんな勝手な私の理想(過大な思い込み)からすると、社会教育論なり生涯学習教育論は、はなはだ不満な場合が多いのです。この本も、多くの点で参考になったものの、(具体的には、学習契約という考え方や、有給教育休暇制度など)、隔靴掻痒の感がありました。
教育を抽象的に語るのではなく、もっと会社なり地域なり、具体的な文脈に即しつつ学びの側面を考えていく必要があるのではないでしょうか。