先住民族の「近代史」―植民地主義を超えるために (平凡社選書)
- 作者: 上村英明
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2001/04
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 33回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
筆者の大枠の論理としては、ヤマトと(アジア的な)朝貢制度下にある北海道・沖縄を、ヤマトが(ヨーロッパ的な)「実効支配」下にあると主張することから、北海道、沖縄の植民地化が始まったというものです。この論理が検討に値するのは、突如として出てきた中国の沖縄領有の主張も、朝貢関係を領有関係にスライドさせることから来ていると思われるからです。
中国の主張はムチャぶりに近いのは言うまでもありません。だからこそ自国の歴史について、きちんと見る目を持っておきたいと考えています。